動物図鑑No.27

カンガルー

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分類: 哺乳類 > 有袋目 > カンガルー科
生息地: オーストラリア大陸全域の開けた草原、サバンナ、開けた森林や乾燥地帯。赤カンガルーは内陸の乾燥地に多く、東部の灰色カンガルーは沿岸部や草地に分布する。
体長: 種により差が大きいが、胴長およそ0.6〜1.6メートル、尾長は0.6〜1メートル前後。
体重: 小型種で約10〜18kg、大型種(赤カンガルー)の雄は50〜90kgに達することがある。
寿命: 野生で約6〜12年、飼育下では15年以上生きる例もある。
食性: 主に草食性で草や低木の葉、若芽を摂取。乾季には水分が少ない植物でも効率よく栄養を得る適応がある。
習性: モブ(群れ)と呼ばれる集団で社会生活を送り、跳躍による移動を行う。後肢と尾を使って高速かつエネルギー効率良く長距離移動が可能。活動時間は種や季節で異なり、薄明薄暮に活発になることが多い。
特徴: 強力な後肢と大きな腱による跳躍能力、頑丈な尾によるバランスと支持。雄同士は立ち上がって前肢で押し合い、蹴りを用いる争いをすることがある。
繁殖: 妊娠期間は短く約30〜36日。胚休止(着床遅延)を行う種もあり、生まれた極めて未熟な幼獣(ジョーイ)は母親の袋(育児嚢)で数か月かけて成長する。
天敵: 成獣ではディンゴや人間(狩猟・交通事故・生息地破壊)が脅威、幼獣は猛禽類や大型肉食獣に襲われることがある。
保全状況: 種によって差があり、赤カンガルーのように個体数が安定している種もあれば、生息地の改変で局所的に減少する種もある。
豆知識: カンガルーは後ろに歩けないため、オーストラリアの国章に採用されている。跳躍による移動は非常に効率的で、腱の弾性を利用してエネルギーを節約している。
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