動物図鑑No.56

アナゴ

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分類: 硬骨魚類 > ウナギ目 > アナゴ科(日本近海ではマアナゴ Conger myriaster が代表)
生息地: 日本沿岸の内湾〜大陸棚の砂泥底に広く分布。水深10〜200mの底層域を中心に、岩礁や人工構造物周辺にも見られる。産卵は外洋の深場で行われ、幼生は黒潮系の流れに乗って沿岸へと分散する。
体長: 一般に30〜100cm前後。大型個体は1m級に達することもある。
体重: 200g〜1.5kg程度。
寿命: およそ5〜10年とされる。
食性: 底生性の肉食。多毛類(ゴカイ類)、小型甲殻類(二枚貝内の生物やカニ・エビ類)、小魚などを夜間に捕食。
習性: 強い夜行性で、日中は砂泥に体を差し込んで潜む。特定の底質を好み、季節や潮流に応じて活動水深を変える。
特徴: 細長い円筒形の体で、背鰭・尾鰭・臀鰭が連続している。ウナギに似るが、基本的に海水域で暮らし淡水へ長期遡上しない点が大きな違い。体表に鱗はなく、滑らかな皮膚を持つ。
天敵: 大型肉食魚、タコ、海鳥、人間による漁獲。
豆知識: 江戸前寿司では「煮アナゴ」が代表料理。身は小骨が多いが、処理と加熱で非常に柔らかく上品な味わいになる。資源は季節・年級群で変動しやすく、漁獲管理の対象となっている。
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