分類: 硬骨魚類 > ウナギ目 > アナゴ科 生息地: インド洋や西太平洋の暖かい海域に分布し、サンゴ礁の周辺や潮通しの良い砂地に多く生息。特にフィリピンや沖縄などの海域では群れをなして観察される。 体長: 平均30〜40センチメートル。細長い体型を持ち、砂に潜る生活に適応している。 体重: 数十グラム程度と非常に軽量。 寿命: 野生では約10年前後とされ、水族館での飼育例ではさらに長生きすることもある。 食性: 動物プランクトンを主に捕食し、海流に身を任せて漂ってくる小さなエビ類やカイアシ類を効率的に口に入れる。 習性: 群れを作って生活し、数十〜数百匹が一定の間隔をあけて砂から体を出す。外敵や物音に敏感で、危険を察知すると一斉に砂に潜る姿は非常に特徴的。 特徴: 体側に黒い斑点があり、その模様が日本犬の「狆(ちん)」に似ていることから「チンアナゴ」と呼ばれる。英語では「Garden eel(ガーデンイール)」と呼ばれ、群れが草原のように見えることに由来する。 天敵: ウツボや大型の肉食魚に狙われることが多く、防御として砂の中に素早く潜る能力を持つ。 豆知識: 水族館では人気者で、11月11日が「チンアナゴの日」として記念日に制定されている。これは体を出して並ぶ姿が「1」が並んだように見えることに由来している。
分類: 硬骨魚類 > ウナギ目 > ウナギ科(ニホンウナギ Anguilla japonica を想定) 生息地: 日本を含む東アジアの河川・湖沼・汽水域で成長し、成熟すると外洋の亜熱帯海域(マリアナ諸島西方海域など)で産卵する降河回遊魚。沿岸に達する幼生は黒潮などの海流に乗って移動する。 体長: 通常50〜100cm、まれに1m超。 体重: およそ0.5〜2kg(個体差・生育環境により変動)。 寿命: 野生で10年以上、環境次第でさらに長命の報告もある。 食性: 夜行性の肉食性。水生昆虫、甲殻類、ミミズ、小魚、両生類の幼生などを捕食。 習性: 成長段階は レプトケファルス(柳葉状幼生)→ シラスウナギ(無色透明の稚魚)→ 黄ウナギ(沿岸〜淡水で成長)→ 銀ウナギ(成熟し外洋へ降る)と変化。増水や雨天で活性が上がる傾向。日中は石下や泥底に潜み、夜間に摂餌する。 特徴: 背鰭・尾鰭・臀鰭が連続し、体表の鱗は微小で皮膚下に埋没。粘液に富み乾燥に比較的強い。淡水と海水を行き来するため浸透圧調節能力が高い。 天敵: 大型魚、サギなどの水鳥、外洋ではマグロ類や大型肉食魚、人間の漁獲。 豆知識: 日本では古くから食文化に根付き、蒲焼などの料理で有名。資源量や回遊環境の変化が課題とされ、保全と資源管理が進められている。
分類: 硬骨魚類 > ウナギ目 > アナゴ科(日本近海ではマアナゴ Conger myriaster が代表) 生息地: 日本沿岸の内湾〜大陸棚の砂泥底に広く分布。水深10〜200mの底層域を中心に、岩礁や人工構造物周辺にも見られる。産卵は外洋の深場で行われ、幼生は黒潮系の流れに乗って沿岸へと分散する。 体長: 一般に30〜100cm前後。大型個体は1m級に達することもある。 体重: 200g〜1.5kg程度。 寿命: およそ5〜10年とされる。 食性: 底生性の肉食。多毛類(ゴカイ類)、小型甲殻類(二枚貝内の生物やカニ・エビ類)、小魚などを夜間に捕食。 習性: 強い夜行性で、日中は砂泥に体を差し込んで潜む。特定の底質を好み、季節や潮流に応じて活動水深を変える。 特徴: 細長い円筒形の体で、背鰭・尾鰭・臀鰭が連続している。ウナギに似るが、基本的に海水域で暮らし淡水へ長期遡上しない点が大きな違い。体表に鱗はなく、滑らかな皮膚を持つ。 天敵: 大型肉食魚、タコ、海鳥、人間による漁獲。 豆知識: 江戸前寿司では「煮アナゴ」が代表料理。身は小骨が多いが、処理と加熱で非常に柔らかく上品な味わいになる。資源は季節・年級群で変動しやすく、漁獲管理の対象となっている。